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続々 徒然の山
 
     
 
     
 
第78章   相模さがみ峰山みねやま
 
 
 

 神奈川県北部、旧牧野村のほぼ中央部に位置する。標高570b。藤野十五名山の山。山頂には古峯神社が建立されている。祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)。神徳は開運、火防など、あらゆる心願成就を導く神として地域の人々に崇敬される。頂上より北側に少し下ったところには風神、竜神、雨神の三柱の石塔が造立されている。参詣道は4本。大久和地区の登山道は「藤野やまなみ温泉」に近い。

 
 

伏馬田(ふしまだ)入口から峰山縦走

 
 

 やまなみ温泉に魅せられて峰山をめぐる計画を模索する。参詣道はいずれも短すぎる。東側の石砂山(いしざれやま)中間の伏馬田入口から縦走すれば、なんとか恰好がつきそうだ。その周辺は資料も乏しい。交通の便も悪いが、たかが低山となめて入山日を迎える。

 九月二三日 晴

 前夜は八王子駅近くのホテルに泊まる。久し振りに会った海老名市在住の友と軽く一杯付きあうつもりが、ついつい深酒をする。

 モーニングコールで目覚めた朝は二日酔。自業自得と反省しつつ、予定通りに甲府行のローカル線に乗り藤野駅で下車する。駅からタクシーを呼ぶ。(藤野交通 042-687-3121)

 走行中のタクシーの車窓から峰山に連なる山並をあおぎ見る。伏馬田入口でタクシーを返す。三差路に立つ道標は左石砂山、右青根を示す。峰山の案内がなくてもルートは青根側にあるはず。右側の車道を歩き、菅井下バス停をすぎる。菅井トンネル手前の二股では右折青根へ4.8`、もと来た道は石砂山へ3.3`の標示を確認する。ここも青根に向かい、庚申塔前を通過、コンクリート坂道を登る。

 山村奥の分岐でも青根方向に右折。林道を前進して十字路にであう。左青根4`の案内はあるが、直進側と右方向に標示はない。稜は近くにあるはずだが、地図を広げてもよう判らん。行くか、戻ろか迷っていると、折りしも地元のご婦人が通りかかる。こんな山中でと驚きながらも峰山への登山道をたずねる。

 「もう少し先、右側に峰山への標があります」 はたして数分先右側で赤色の矢印に記された峰山標識を見つける。そこから登山道に入り、送電線鉄塔下を通ってクモの巣だらけの踏跡を北上する。

 網子からの登路を左方から合流するところで「峰山へ0.8`」の道標を読む。ついている。これで登れると確信する。どうやら酒気も抜ける。

 進むにつれて道は良くなる。小舟からの参道を右方よりあわせる。峰山まであと0.3`。コンクリート製の丸太の階段を登りつめて峰山に達する。

 山頂平坦部に建つ古峯神社に参拝する。峰山のほとんどが杉と檜で植林されているが、神社の周囲だけは原生林の巨木に守られている。       

 
 
 

 あれたみち

 
 

 のぼりて まいる

 
 

 みねやまは

 
 

 やまとのかみが

 
 

 運を ひらかん

 
 
 

峰山山頂にて

 
 
 

 下山は大久和参道にとる。大鐘分岐を左に見送る。その先はかなりの斜度の急下降が連続する。ここではプチドラを効かせてバランスを保つ。

 堂地分岐で右折してからは歩きやすい参道を道なりに下りつづける。

 民家の裏手から車道に降りる。車道も道なりに下ってR16にでる。「やまなみ温泉入口」バス停はその左手。バス停の坂道を登れば、やまなみ温泉が近づく。

単独行

      
 
 

藤野やまなみ温泉紀聞

 
 
 

 藤野駅から「やまなみ温泉行」のバスで15分、「やまなみ温泉入口」バス停下車2分。100台駐車可能。宿泊設備なし。相模原市藤野町牧野4225−1。042-686-8073。休館日は毎週水曜。水曜が祝日の際は翌日休館。

 入浴券を自動販売機で求めて係員にチェックしてもらう。温泉施設は湖の湯に源泉内風呂、露天風呂、ジェットバス、ドライサウナ、水風呂を備え。湯の森に源泉内風呂、露天風呂、バイブラバス、ウェットサウナ、水風呂を備える。湖の湯と森の湯は一週間ごとに男女の入れ替えをする。

 ザックを肩に湖の湯の暖簾をくぐる。脱衣所には、ザックと脱いだ衣類を収納できる大きなロッカーも備えられている。露天風呂脇の庭先には寝そべって座れる椅子がいくつか並んでいる。全裸でくつろく男どもに混じって、しばし安らごう。

 (温泉名)藤野やまなみ温泉。(泉質)ナトリウム。カルシウム−硫酸塩。塩泉温。(泉温)41.8℃。(効能)神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、うち身、間接のこわばり、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、動脈硬化症、切り傷、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病。(性状)無色、透明、無臭。PH9.33。循環ろ過式。加温、消毒しているが、100%源泉使用で加水なし。

  タ イ ム

  藤野駅 8:40 −(タクシー)→ 伏馬田入口 8:55 →
  山村奥の青根分岐 9:10〜9:20 → 赤色プラスチック林道峰山入口 9:42 →
  網子分岐 10:15 → 小舟分岐(山頂へ0.3`) 10:15 → 峰山 10:40〜11:05 →
  大鐘分岐 11:10 → 堂地分岐 11:28 → 大久和車道 11:44 →
  藤野やまなみ温泉 11:56〜14:00 → 藤野駅 14:10

 
 
 

習性

 
 

 長湯をすませて大広間で閑をつぶす。バスの発車時刻までは一時間以上も待たねばならぬ。待ち飽きた。どうしても間がもてない。

 やまなみ温泉の女性職員は館内でゆっくり休んでバスを待つよう勧めてくれる。

 だが、待ちくたびれた。待つか、帰ろか、迷ったあげく携帯電話でタクシーを呼ぶ。10分待つとタクシーが現われる。

 「もしかして朝、伏馬田入口まで運んでくれた運転手さんじゃありません」

 「石井さんですね。まいど」

 じっとしてはいられない。こらえ性がない働き者のなんとも悲しい習性です。

 今日もあわただしい旅をしている。

 
 
 
第77章   定山渓じょうざんけい夕日岳ゆうひだけ
 
 
 

 札幌市の奥座敷と称される定山渓温泉街の東に位置する山。標高594b。温泉街が日暮れても夕日に照らされるのが山名の由来。豊平川対岸にそびえる朝日岳とつなげる登山者も多い。北側の白糸隧道付近にも登山口がある。見晴らし台で合流する白糸隧道コースは下山路にする予定だったが、現在は通行禁止。本紀行はそんな訳で定山渓神社コースを往復する。山腹の大部分を二次林(山火事や伐採などで原生林が破壊されたあとに生ずる森林)が占める。初夏にはシラネアオイが群生する。

 
 
 

晩夏の夕日岳

 
 
 

 あわただしい日程で札幌出張を立案する。予備日はたった一日。その日を有効に使おうと決め、公共交通機関を利用、日帰りで温泉入浴もできる札幌近郊の山をさがしたが、わからずじまい。

 困ったときには地元の知人をたよりにする。Iスポーツの及川氏にアドバイスを願うと、無理難題を聞いてくれる。

 インターネットで路線バスの往復乗車券と温泉入浴料が含まれる「温泉日帰りパック」があるのを知る。大人1,700円、子供850円のパック券は札幌駅バスターミナルや各温泉行きバスの車内でも購入できる。問合せ先(じょうてつバス  電話 011(572)3131)。

 念のため、気象状況を調べると、道内は冬並みの気温らしい。ダンボール箱に梱包した夏山装備を冬山に準じた装備に切替えて宿泊先のホテルに送る。

 もちろん出張準備は万全にしたい。ああでもない。こうでもないと、考えているうちに、いつものように開き直る。

 なんとかなるさ。

八月二七日 雨

 冷雨が降りしきる札幌駅バスターミナルのバス12番乗り場案内所で温泉日帰りパック券を求める。

 定山渓行のバスを待ち、約70分振られてR230号沿いの「定山渓神社前」で下車する。鳥居脇には立派な「夕日岳登山口」標識が立てられている。神社の階段を登り、拝殿左横の赤ポスト中の入山者名簿に住所、氏名、入山時刻を記入する。見晴らし台まで1.65q、夕日岳までは2.5qの案内を読む。

 いくつもの砂防ダムが設けられた小川に沿って前進。徒橋を渡り、ぬかるんだ坂を登る。スダヤクシュやチチヤクソウ類が生えるジグザグ路を急登して支尾根にでる。つぎにシラネアオイが群生する左山腹を大きくトラバースする。

 明るい尾根上で四方岐にであう。すぐ左手が見晴らし台、直進する下降路は通行禁止の札がかかる白糸隧道、夕日岳山頂へは右方向を示す。ベンチの置かれた見晴らし台からは無意根山、余市岳、定山渓天狗岳、神威岳、烏帽子もが見渡せる。だが、雨天とあって眼下の温泉街さえも雲に煙る。車の通行音と雨音だけが、むなしく響く。

 
 
 

 赤い実を

 
 

 無数に散らす

 
 

 ナナカマド

 
 

 秋色の葉に

 
 

 しずく したたり

 
 
 

夕日岳山頂にて

 
 

 見晴らし台をあとにテレビ中継所脇の尾根道をたどる。ムラサキシオツツジ、ミヤマハンショウゾル、コケモモを観察しながら、ひとしきり急坂を登ると、夕日岳につく。雑木林に囲まれた山頂では展望は効かない。たばこを一服ふかして記念写真を撮る。雨降りとあって山中では誰一人とも会わない。今日は夕日岳を独り占めする。

 往路を下山する。滑りやすい急坂や泥道はいつものようにプチドラゴンと三段金剛に助けられてスリップせずに通過する。

 定山渓神社の鳥居近くの水道を拝借して装備についた泥を丁寧に水洗いする。

 小奇麗におめかしできたら温泉に行こう。R230を左に向かうと、公園風の足湯を見かける。寄り道したいはやまやまなれど、登山靴を脱ぐのが面倒臭くて素通りする。

単独行

 

定山渓温泉探望

 

 日帰りパックの説明書には定山渓温泉内だけで利用できるホテル、旅館が12施設記されている。下山後に入浴したいからバス停にもっとも近い施設を選ぶ。目あてのホテルは足湯に真近い。

 札幌市南区定山渓温泉東三丁目。電話011(598)3500。1,400名収容の巨大ホテル「定山渓万世閣ホテルミリオーネ」に訪れる。

 ロビー左奥のフロントに入浴券を渡す。

 「温泉は三階です。エレベーターをご利用下さい」

 男湯の暖簾をくぐって山靴を下駄箱に入れる。脱衣所で裸になり、貴重品をロッカーに収納するのはどこの温泉も同様。だが、さすがは一流リゾートホテル。大浴場、サウナ、ジャグジー、寝湯、露天などがずらりとそろっている。

 (温泉名)定山渓温泉。(泉質)ナトリウム・塩化物泉。(泉温)70〜90℃。(効用)神経痛、筋肉痛、病気回復期、疲労回復、健康増進、虚弱児童、慢性婦人病、冷え性、切り傷、やけど、筋肉痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うち身、くじき、痔疾、慢性消化器病。(性状)無色、澄明、無臭。PH6.6。消毒している。

 旅の疲れを温泉に癒す。湯ぶねを順ぐりにめぐり、浸かり飽きたら、風呂からあがる。

 ふやけた顔つきで定山渓神社前バス停にもどる。

 

  タ イ ム

  札幌駅バスターミナル 8:40 ―(バス)→ 定山渓神社前 9:50 〜 10:10
  → 見晴らし台 11:18 〜 11:30 → 夕日岳 12:30 〜 12:10
  → 見晴らし台 12:30 〜 12:45 → 定山渓神社境内 13:25 〜 13:45
  → 定山渓万世閣ホテルミリオーネ 13:55 〜 14:45
  → 定山渓神社前 14:50 ―(バス)→ 札幌駅 16:00
      

 

8P卍〜14P卍がテレマークブーツにもどんぴしゃです

 

  翌日は札幌市内を営業活動する。今回の最大目的は8P卍〜14P卍の販売促進にある。Pクラブの加藤氏に「あらゆるトレッキングシューズに対応できる目的で開発した結果、スノーボードシューズにもジャストフィットする世界最軽量のアイゼンが完成しました」と説明中に陳列してある靴を14P卍に装着される。

 「すごい。テレマークブーツにも、ぴったり」

 なんでも従来のテレマークブーツ仕様のアイゼンはトレッキングシューズや登山靴、スノーボードブーツには使えない。テレマークブーツ専用のアイゼンらしい。弊社製の8P卍〜14P卍を揃えて置けば、テレマーク、スノボー、登山者にも販売できる。

 今冬からは是非扱いたいと快諾してくれる。

 テレマークスキーに無知な私は、テレマークブーツにジャストフィットするのを知らずにいた。今回の店まわりでも、この件については触れなかった。営業方針を再考せねばなるまい。

 重い商品サンプルを携行して札幌市内を動きまわった苦労が服われる。

 暗いトンネルの行手にぽつんと見えた光明が一段と輝きを増す。

 出口が近づく。

 



 
第76章  やまとうた 26首
 
     
 

  今月の徒然の山は訳あって次号に掲載します。ところで山をあるくたびに

 
 
読んだ和歌がたまりにたまりました。僭越とは存じますが、古い順から
 
 
紹介させていただきます。
 
 
 
 

いぶすきに

 
 

うつら うつらと

 
 

まどろみて

 
 

つれづれの たび

 
 

あすは かいもん

 
 

      ( 1996年4月5日 開聞岳かいもんだけ )

 
     
 

旅三昧

 
 

雪渓ひらり

 
 

ひまらやま

 
 

コマクサ咲いて

 
 

なくウサギかな

 
 

      ( 1996年7月21日 北大雪・比麻良山ひまらやま
       この年・クロモリ4P、5P、6P完成 )

 
     
 

卯月には

 
 

アケボノツツジの

 
 

ひと衣着て

 
 

祖母なる山は

 
 

雅曲かなでん

 
 

      ( 1998年4月18日 祖母山そぼさん )

 
     
 

巡りきて

 
 

萌える若葉の

 
 

やらず雨

 
 

古代ひのき湯

 
 

愉悦の旅路

 
 

      ( 1998年5月10日 石鎚山いしづちさん )

 
     
 

八甲田

 
 

酸ガ湯の宿に

 
 

やすらげば

 
 

ブナの林も

 
 

初夏をよそわん

 
 

      ( 1998年6月8日 八甲田はっこうだ大岳おおだけ )

 
     
 

梅雨やすみ

 
 

陽がのぞくや

 
 

鎌ガ岳

 
 

長石谷は

 
 

青葉かおりて

 
 

      ( 1998年7月12日 鈴鹿・鎌ガ岳かまがたけ )

 
     
 

つれづれの

 
 

北の旅路に

 
 

やすらむや

 
 

大雪十勝

 
 

しろがねの宿

 
 

      ( 1998年8月18日 十勝岳とかちだけ )

 
     
 

早雲に

 
 

のぼる湯けむり

 
 

よいうたげ

 
 

はこねの山は

 
 

頓狂候ふ

 
 

      ( 1998年9月4日 箱根・神山 )

 
     
 

麗人草

 
 

高嶺にさきて

 
 

颱風の

 
 

ふらればこそ

 
 

いとしさつのる

 
 

      ( 1998年10月15日 北ア・蝶ガ岳ちょうがたけ )

 
     
 

ひそやかに

 
 

窓をたたくや

 
 

細雪

 
 

花巻の宿

 
 

徒然の山

 
 

      ( 1998年11月12日 花巻・駒頭山こまがしらやま )

 
     
 

咲花や

 
 

川の流れに

 
 

人生たびを見て

 
 

闇を照らさん

 
 

冬の稲妻

 
 

      ( 1998年12月16日 蒲原・白山 「ヒールワイヤー
       ビンディング」卍式考案・リトルベアー卍、8P卍、10P卍商品化 )

 
     
 

まつのうち

 
 

めでたく はれた

 
 

浅間嶺

 
 

ゆるり歩かん

 
 

日だまりの山

 
 

      ( 1999年1月2日 奥多摩・浅間嶺せんげんれい )

 
     
 

雪まとい

 
 

涅槃ねはんのごとし

 
 

菩提嶺

 
 

霊峰あおぎて

 
 

功徳いのらん

 
 

      ( 1999年2月14日 大菩薩嶺 )

 
     
 

弥生には

 
 

いで湯をさそう

 
 

ひとり旅

 
 

道志の山は

 
 

おぼろ かすみて

 
 

      ( 1999年3月6日 道志・杓子山しゃくしやま鹿留山ししどめやま )

 
     
 

春はめぐり

 
 

白水の湯に

 
 

ぬくもれば

 
 

阿蘇のすそには

 
 

菜の花うねる

 
 

      ( 1999年4月15日 阿蘇・根子岳ねこだけ 12P卍完成 )

 
     
 

南国の

 
 

土佐白髪に

 
 

おとずれば

 
 

なげきの山は

 
 

初夏をよそおい

 
 

      ( 1999年5月19日 高知・白髪山しらがやま
       現在のステンレス製新型美錠商品化 )

 
     
 

やまのべの

 
 

あしべつ岳は

 
 

はるかなり

 
 

岳人よせぬ

 
 

白き 峰々

 
 

      ( 1999年6月19日 芦別岳あしべつだけ )

 
     
 

文月には

 
 

陸奥をめぐりて

 
 

八甲田

 
 

天空の花園

 
 

谷地の秘湯

 
 

      ( 1999年7月17日 南八甲田・櫛ガ峰くしがみね )

 
     
 

奥飛騨や

 
 

ぬれてたどりし

 
 

山の宿

 
 

陽は ぬくろみて

 
 

かさ かわかさん

 
 

      ( 1999年8月25日 北ア・笠ガ岳かさがたけ )

 
     
 

陸奥路には

 
 

嵐しのぐや

 
 

ひめかわの

 
 

ござりすたなあ

 
 

ほのぼのの宿

 
 

      ( 1999年9月22日 南部・焼石岳やけいしだけ
       「ござりすたなあ」は「いらっしゃいませ」の南部方言。 )

 
     
 

六甲は

 
 

やさしきひとの

 
 

しのぶやま

 
 

ととやの道は

 
 

有馬いざなう

 
 

      ( 1999年10月20日 六甲山 )

 
     
 

小春日の

 
 

奈良に遊びて

 
 

見渡せば

 
 

かすみ たなびく

 
 

万葉の山

 
 

      ( 1999年11月20日 室生むろう国見山くにみやま )

 
     
 

五頭山の

 
 

雪にたわむれ

 
 

たちよれば

 
 

こころぬくまん

 
 

月岡の宿

 
 

      ( 1999年12月15日 蒲原・五頭山ごずさん )

 
     
 

ゆこたんの

 
 

森をかくすや

 
 

ささめ雪

 
 

わかれのあさに

 
 

さわさわと降り

 
 

      ( 2000年1月20日 岩手・鞍掛山くらかけやま )

 
     
 

厳寒の

 
 

湯の香ただよう

 
 

白峰は

 
 

舞い散る雪で

 
 

墨絵えがかん

 
 

      ( 2000年2月22日 福井・取立山とりたてやま )

 
     
 

らくらくと

 
 

安代の湯に

 
 

やすらげば

 
 

春は彩り

 
 

なごり降る雪

 
 

      ( 2000年3月25日 安比あっぴ高原 )

 
     
 

 徒然なるままに綴った歌は数えきれません。機会がありましたなら、

 
 

このつづきをと、思っていますが、はたしていつになりますやら。

 
     
 

2008年8月10日 脱稿

 
     
     
     
     
     
     
     
 
 
 

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